2013年4月5日金曜日

舞台は1983年の東ドイツ。「放課後ライトノベル」第45回は,“オルタの18年前”を描いたマブラヴスピンオ

。  主人公のテオドール?エーベルバッハは,ドラゴンクエスト10 RMT,枼丧ぅ能姷?66戦術機中隊所属の中尉。戦術機と呼ばれるロボットを駆り,BETAと最前線で渡り合う「衛士」の一人だ。「シュヴァルツェスマーケン」の異名を持つ第666中隊は,その実力で枼丧ぅ淖顝姢让撙ひ环剑¥诉^酷な戦場に送られ続け,任務のためとあらば時に容赦なく友軍を見捨てることから,ほかの部隊からは「死神」と呼ばれ忌み嫌われていた。  その一員であるテオドールは,衛士としての実力は確かであるものの,過去のある出来事から他人に対する不信感を抱えており,同じ中隊の仲間すらも信用していなかった。  日に日に疲弊する戦線を醒めた目で見つめながら,仲間を見捨ててでも生き残ろうと頑なな決意を崩さないテオドール。そんな彼が,あるとき戦場で一人の少女カティア?ヴァルトハイムを助けたことをきっかけに変わっていく……。 ●死は特別な出来事ではない。それは,戦場の物語  大元が美少女ゲームということもあってか,第666中隊のメンバーには女性が多い(8人中6人が女性)。そんな環境にハーレムものを期待して読み始める人もいるかもしれないが,その期待は10ページもしないうちに裏切られることになる。  万を超える数で攻め立ててくるBETAとの戦いには,そんな甘っちょろい期待が入り込む余地など微塵もない。あらゆる作戦が常に死と隣り合わせで,生きて帰れるだけでも奇跡。ついさっきまで戦っていた人間がむごたらしく殺されていき,目を背けたくなるシーンも一度ではない。そう,そこはまぎれもない「戦場」なのだ。その凄まじさは,ここで筆者がどれだけ言葉を尽くそうと伝えきれるものではない。  絶望に塗りつぶされた,戦いの最前線そんなところに常に身を置いて,平常な精神を保つほうが難しい。実際,枼丧ぅ淖顝姢趣丹欷氲?66中隊の面々も,内実は決して「強い絆で結ばれたチーム」というわけではない。個々の実力は高いものの,精神的に不安定なメンバーが少なくなく,主人公テオドールもその一人といえる。  唯一の例外といえるのが,テオドールに命を救われ,新たに第666中隊に加わるカティア。持ち前の天真爛漫さで初対面の中隊員たちにも物怖じすることなく接していく彼女だが,ドラクエ10 RMT,戦場においてその明るさはむしろ異端。幾度となく彼女が先輩隊員に叱責され,嫌悪される様は,戦争のままならなさを象徴しているようでどうにもやりきれない。それでも諦めることなく前向きに頑張っていこうとするカティアの姿が,この物語唯一の希望といえるかもしれない
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